キッチン水栓をDIYで交換したいけど本当に自分で出来るのか不安しかない!
どんな準備をすればいいか教えてほしい
上記のお悩みを解決する記事です。
本記事内容
- DIYで交換してもいいのかを解説
- キッチン水栓の種類を確認
- 外せるかどうかのチェック
- 必要な工具
仕事でお客様宅に伺う機会が多いのですが、
「キッチン水栓は簡単そうだから自分でやろうと思ったけど面倒だから頼んだ」と、おっしゃる方が一定数いらっしゃいます。
私達施工側からすれば確かに簡単な部類です。
ただ、「取り付ける」事に関しては簡単なのですが、キッチン水栓交換に大切なの事は「取り外し」にあります。
外した後の取り付けなんて説明書見れば器用な方であればできてしまうでしょう。
そこで本記事では、
自分でキッチン水栓を交換できるのか、判断のポイントを解説していきます。
本記事を参考にし、本当に自分で出来るのかを判断してみましょう。
本記事の信頼性
<STEP1> DIYで交換してもいいのか
持ち家であれば交換は可能ですが、交換にはリスクが伴います。(賃貸は大家さんに要確認)
以下のリスクを理解した上で交換にあたることが重要です。
- 水漏れリスク
- 結局自分で出来なかった
一番のリスクはやはり「水漏れ」です。
戸建て1階キッチンであれば被害も少ないですが、マンションで下の階に漏水すると他者も巻き込む大惨事となります。
また、中途半端に撤去して元に戻せなくなった場合、プロを呼ぶまでキッチン水栓が使えなくなるといったケースもあります。
万が一の場合リスクが伴う事を理解した上でDIYに取り掛かりましょう。
<STEP2>キッチン水栓の種類を確認する
キッチン水栓には大きく分けて、以下の3つがあります。
- ワンホールタイプ
- ツーホールタイプ
- 壁出しタイプ
自宅のキッチン水栓が何に当てはまるかを知りましょう。
今回は大部分に当てはまるであろうワンホールタイプについての解説をしています。
ワンホールタイプ
シンクに穴が1つあり、その穴に水栓の全配管を通しています。
水栓を設置するための穴がシンクに一つあるので、ワンホールです。
古めの戸建てではない限り、ほとんどのお宅ではワンホールタイプが付いているでしょう。
ツーホールタイプ
シンクに穴が2つあり、それぞれ「水」と「湯」の配管が通っています。
水栓を設置するための穴がシンクに二つあるので、ツーホールです。
ツーホールタイプにはシャワーホースがありません。
既存のツーホールをワンホールに変える事ができます。
やり方としては、1つの穴を塞いで、もう1つの穴にワンホールタイプを取り付けます。
ただし、ツーホールの穴は小さいので、穴の拡張工事が必要になります。
壁出しタイプ
画像は浴室の水栓ですが、同じように壁から配管が出ているようであれば壁出しタイプです。
古い家だとまだ見ることがありますが、近年の住宅では採用されません。
<STEP3>外せるかどうかチェック・その1 シンク下の配管を見てみる
まず最初にシンク下を見てみましょう。引き出しがある場合は、引き出しを外してください。
既存のキッチン水栓を「外せる」「外せない」で言えば、ほとんどの場合は「外せる」になりますが、
素人では外せない(外すべきではない)ものもあります。
外せないケースとはどのような状況なのでしょうか。
配管がキッチンの裏側にあり見えない
古いセパレートキッチンを使用している場合、シンク下を覗いても配管が見えないケースがあります。
取り外し可能な点検口を外して配管が見えるようであればOKですが、点検口すらない場合はキッチン自体を一度外す必要があります。
あまり多くは無いケースですが、まだ稀にあります。
配管がキッチンの裏側にあり見えない場合は、DIYは止めておいた方が無難です。
配管は見えるが工具が入らない
点検口を外して配管が見える状態になったが工具が入らない場合は、プロでも難しい交換になる可能性が高いです。
点検口を広げて作業スペースを確保するか、無理やり狭いスペースの中で強行するかどちらかです。
配管を緩める、または締めるにはある程度の力が必要です。
工具が入らない、または入ったとしても力を入れられないような場合は無理に施工せずプロに頼んだ方が良いでしょう。
<STEP4>外せるかどうかチェック・その2 もぐらーず?ナット?
キッチン水栓本体をシンクに固定する方法は2種類あります。
- シンクの上から「もぐらーず」という部品を使って固定
- シンク下に体を入れて、下からナットで締めて固定
それぞれ必要な工具が違いますので、固定方法を確認しておきましょう。
水栓の根元を覗いて確認してみてください。
もぐらーず
上の画像は、キッチン水栓本体が外れた状態です。
画像のように上から下へ飛び出しているボルト2本が見えますでしょうか。
ボルトが見えたらもぐらーずです。
上の画像は、もぐらーずを上から見ている状態です。
ネジ頭が2か所見えますが、ネジを締めることにより上下から挟み込んでキッチン天板またはシンクに固定しています。
水栓本体を固定するには、もぐらーずに水栓をねじ止めし固定して動かなくしています。
ポイント
下からボルトが2本見えれば「もぐらーず」で施工されている
ナット固定
キッチン天板の裏に六角ナットが見えてます。
ナットを締めることにより、水栓本体をキッチンに固定しています。
構造的にはこちらが単純でわかりやすいですよね。
下からナットを回して外し、上から水栓本体を引っ張れば外れます。
ポイント
ナットで固定されていれば、「もぐらーず」ではない
<STEP5>必要な工具を揃えよう
「もぐらーず」か「ナット」かわかりましたでしょうか。
次に必要な工具を見ていきましょう。
共通で必要な工具
- モンキーレンチ × 2本 長さ200mm程度
まずはどちらでも必要になってくる工具です。
工具のメーカーについては特に指定はありませんが、筆者おすすめを紹介しておきます。
ロブテックスは先が細くて使いやすいです。
ロブテックスじゃなくても、既に持っている工具があれば購入の必要はありません。
配管を外す際に、既存の配管に負荷がかからないように1本ではなく2本必要です。
もぐらーずの場合
- 六角レンチ対辺4mm(既設がTOTOの場合)
新しく取り付けるメーカーがTOTOであれば、購入した商品に同封されています。(固定方法がもぐらーずだった場合に限る)
TOTO以外の商品を取り付けるの場合は、六角レンチが付属しているか、あらかじめ確認しておきましょう。
高価なものは必要ありません。
- 2番のプラスドライバー(既設がLIXIL(INAX)の場合)
ドライバーには、1番2番3番と、サイズがあります。先端のバツの部分の大きさを表しています。
様々な長さの物がありますが、長い方が力を入れやくなっております。
長さは200mmの物で十分かと思います。
- ウォーターポンププライヤー(既設がLIXIL(INAX)の場合。ただし使わなくて済む場合も多い)
ウォーターポンププライヤー別名カラスなんて呼ばれる事もあります。
もぐらーずの欠点として挙げられるのが、水垢が固着して水栓ともぐらーずが分離できないという事があります。
既設がLIXILだった場合、「もぐらーずと本体を固定するねじ」を外す必要があるのですが、
キッチン水栓を正面から見てもネジは見えません。
施工編で詳しく説明しますが、本体後ろ側にねじを露出させるための穴が隠れているんです。
力づくで穴を前に持ってくるためだけに使用します。
ナット固定の場合
ナット固定の場合、まずは手でナットが反時計回りに回るか試してください。
手で回るようであれば専用工具は不要です。
手で回らない場合は専用工具を購入することになります。
購入の際に気を付けて頂きたいのが、ナットのサイズです。
サイズの合う工具を買わないと外す事はできません。
もしも既設品番がわかる場合は事前にメーカーサイト等でロックナットのサイズを確認した方が賢明ですが、
大体のナットサイズは37mm~38mmが主となります。(絶対ではありません)
37mm~38mmであれば、PR357で問題ないかと思います。
もしサイズを間違えてしまったらオークション売り払いましょう!(笑)
<まとめ>外せるかどうかで判断すべし
記事の要点をまとめると次の4点です。
- DIYで交換してもよいがリスクを理解した上で行う
- 配管がキッチン裏にあり見えない場合はDIYを止めた方が無難
- もぐらーずで固定している場合は水垢で固着し外せない場合があるの注意
- 固定方法ごとに必要な工具の用意が必要
専用の工具が無くても外せる場合もあれば、工具があっても水垢で外れないなんて事はプロでもあり得ます。
簡単に外せる場合は、本当にすぐ外れます。
簡単に外れない場合はとにかく大変です。
とは言え、8割ぐらいは普通に外せると思います。
残りの2割に当たった方は頑張ってください(笑)
キッチン水栓交換実践編の記事もありますので合わせてご覧ください。
以上です。
参考になればうれしいです!
商品の選び方は以下の記事も参考にどうぞ!!